お姫様なのにモンスター退治!? そんな意外な設定が面白い「The Princess in Black」シリーズを紹介します。可愛いだけのお話じゃ物足りないという人にぴったりの、クスクス笑えてちょっとアツいファンタジーです。
- 概要
- あらすじと感想
- #1 The Princess in Black
- #2 The Princess in Black and the Perfect Princess Party
- #3 The Princess in Black and the Hungry Bunny Horde
- #4 The Princess in Black Takes a Vacation
- #5 The Princess in Black and the Mysterious Playdate
- #6 The Princess in Black and the Science Fair Scare
- #7 The Princess in Black and the Bathtime Battle
- #8 The Princess in Black and the Giant Problem
- #9 The Princess in Black and the Mermaid Princess
- #10 The Princess in Black and the Prince in Pink
概要
まとめ
- YL2.2(主観)、語数:約2,100~2,500語
- 2026年1月現在、11巻まで発売中。
- キラキラ輝く表紙、厚めでツルツルした紙質、全ページにフルカラーのイラスト入り
- 主人公はピンク色のドレスを着たプリンセス。でもモンスターアラームが鳴ると全身黒ずくめのPrincess in Blackに変身し、モンスター退治に出発!プリンセスとしての優雅な日常と、戦闘シーンでの奮闘ぶりのギャップが楽しい、可愛らしくてちょっとアツい物語。
「The Princess in Black」は、戦うお姫様が主人公のファンタジー小説。2026年2月現在、11巻まで発売されている人気シリーズです。キラキラの表紙に全ページフルカラーのイラスト入り、短い章立てで進むので、続きが気になってどんどん読み進められます。スラングもあまりなく、とても読みやすいと思います(※「多読をしてきた人にとって読みやすい」という意味です)。
主人公のPrincess Magnoliaはパーフェクトなお姫様。ピンクのドレスを着て頭にはティアラを乗せ、可愛らしい微笑みを浮かべながらホットチョコレートを飲んでいます。でも彼女には大きな秘密がありました。ひとたびモンスターアラームが鳴れば、全身真っ黒のスーツに着替えてPrincess in Blackに大変身!モンスター退治に向かうのです!
巻が進むと他のプリンセスやプリンスなども登場。優雅な交流シーンの他、周囲の人に見つからないようこっそり変身するシーン、怪しまれて慌てるシーンなど、クスクス笑える場面も盛りだくさんです。毎回、戦闘シーンもたっぷりあり、ただ可愛いだけでなくアツい戦いや友情も楽しめます。細かな世界設定・人物設定については(少なくとも10巻までは)あまり描かれていないため、ざっくりした文と絵から想像を広げる楽しさも味わえます。
作者によると、この物語が生まれたきっかけは娘さんの「女の子はピンクや紫や黄色の服を着るの。黒なんて着ない」という言葉だったそうです(公式サイト掲載の対談より)。ただ可愛いだけの「プリンセス」ではなく、かっこよく戦う女の子たちの姿に共感する人はきっと多いと思います。
公式サイト最下部「Downloads」から、パーティーキット(ワードサーチや迷路などのアクティビティセット)、コロナウィルスが流行していた頃に描かれた対策漫画、ティーチャーズガイドなどを無料ダウンロードできます。→ https://www.princessinblack.com
あらすじと感想
ここからは各巻のあらすじと感想を紹介します。
#1 The Princess in Black
- YL2.2(主観)
- 語数:2,079語
あらすじ
Princess MagnoliaはDuchess Wigtowerとお茶会の真っ最中。ピンクのドレスを着て優雅にホットチョコレートを飲んでいます。ところがその時、モンスターアラームが鳴りはじめました!プリンセスは慌てて部屋を出ると、ブラックスーツに着替えてモンスター退治へ。一方その間、1人待たされることになったDuchess Wigtowerは、プリンセスの秘密を探ろうと城の中を漁りはじめます――。
シリーズ第1巻。プリンセスが優雅にホットチョコレートを飲んでいるシーンと戦闘シーンとのギャップに笑いました。プリンセスがいなくなった途端にDuchess Wigtowerが部屋を漁り始めたのにはびっくり。これはとんでもない要注意人物ですね(笑)。緩急ある構成で、今後に繋がりそうな伏線らしきエピソードもあり、2巻以降が楽しみです!英語面では、お茶会シーンが少し難易度高め、戦闘シーンは易しめに感じました。全体的にプリンセスや馬関係の単語が少し多めです。
#2 The Princess in Black and the Perfect Princess Party
- YL2.2(主観)
- 語数:2,061語
あらすじ
今日はPrincess Magnoliaの誕生日!ピンクの風船を飾り付けたお城に12人のプリンセスがやって来て、誕生日会が開かれます。美味しいサンドイッチ、ファンシーなテーブルクロス、パーティーはパーフェクト!ところがその時、モンスターアラームが鳴り始めました。モンスターはプリンセスの誕生日なんておかまいなしに、次から次へと現れて――パーティーの最中なのにどうなっちゃうの!?
2巻。誕生日なのに鳴りやまないモンスターアラーム、困るプリンセス。もう最初から最後まで笑いっぱなしでした。冷静に考えると、この国には他にモンスターと戦える兵士はいないのか?とか、そもそもなぜプリンセスはこっそり戦うのか?とか色々疑問もあるのですが、そんなことはどうでもよくなるくらい楽しいストーリーです。”Perfect Princess Party” というタイトルからは想像もつかない展開で、3巻以降も早く読みたくてたまりません!
#3 The Princess in Black and the Hungry Bunny Horde
- YL2.2(主観)
- 語数:2,162語
あらすじ
今日は#2にも登場したPrincess Sneezewortとブランチを楽しむことに。ところが会場のカフェ付近までやって来たその時、モンスターアラームが鳴り始めます。急ぎ駆けつけてみると、そこにいたのはとても可愛らしい小さなうさぎたちでした。一体なぜモンスターアラームは鳴ったのか?そしてPrincess Sneezewortとのブランチの約束はどうなる!?
うさぎがたくさん登場する可愛らしいお話――かと思いましたが、そこはこのシリーズ。今まで見たことのないタイプのうさぎが登場する戦慄のストーリーでした(ホラーのような怖さはないですが、驚きっぱなしの展開でした)。ブランチを楽しみにしているプリンセスと愛馬(愛ユニコーン)の様子や、怯えるヤギの表情、カフェで待ちぼうけているPrincess Sneezewortなどが可愛らしいタッチの絵で生き生きと描かれ、読み終えてから絵だけもう一度じっくり見て楽しみました。このタッチ好きだなぁ。
#4 The Princess in Black Takes a Vacation
- YL2.2(主観)
- 語数:2,136語
あらすじ
一晩中モンスターと戦い、もうクタクタのPrincess in Black。夜明けがやって来る頃、やっとふかふかのベッドへ。ところがその途端、またしてもモンスターアラームが鳴り響きます!ウトウトしながらモンスターと戦っていると、マスクとマントを身にまとった男の子が現れました。彼の名はGoat Avenger。Princess in Blackは彼の提案を受け、モンスター退治を休み、ビーチで昼寝を楽しむことに決めますが――。
我が家ではこのシリーズをペーパーバック版で買い揃えているのですが、この4巻は表紙が金色にキラキラ光り輝いており、読む前からテンションが上がりました!今回はプリンセスの疲れ切った姿が多く描かれており、なんだかとても共感できるお話でした。戦闘シーンに登場する技の名前も眠たそうだし、ベッドに横たわったプリンセスの挿絵も、(可愛いだけでなく)あごの肉がちょっとたれていて親近感がわきます。睡眠、大事ですよね!
#5 The Princess in Black and the Mysterious Playdate
- YL2.2(主観)
- 語数:2,214語
あらすじ
Princess in BlackとGoat Avengerは一緒にモンスターと戦い、勝利!ダンスを踊って喜びを分かち合いますが――2人が気付かぬうちに、新たなモンスターがひっそりと出現。そうとは知らないPrincess Magnoliaは、Princess Sneezewortと遊ぶため、彼女の住む町へと向かいます。ところが馬車の後ろにモンスターが密かに乗っていて――。
新たなヒーロー・Princess in Blankets誕生!このシリーズに登場するヒーローたちの正体は読者にはバレバレなのですが、物語の中ではお互い全く気付いておらず、みんな自分の正体を隠そうとあたふたする様子が可愛いし愉快です。プリンセスたちが遊ぶシーンはいかにも女の子たちが遊ぶシーンという感じで共感できました。勇ましく戦う戦闘シーンとのギャップもまた素敵です。
#6 The Princess in Black and the Science Fair Scare
- YL2.2(主観)
- 語数:2,167語
あらすじ
サイエンスフェアに初めて出展するPrincess Magnolia。ポスターを作成し会場へ向かうと、すでに大勢のプリンセスたちがブースを構え、自分の研究成果を発表していました。会場を見て回る最中、Princess Magnoliaは展示されている火山の模型から声が聞こえることに気付きます。喋る火山――その正体はモンスターでした!このままではサイエンスフェアがめちゃくちゃになってしまう!いったいどうすればいいの!?
今回初めてPrincess Magnoliaが暮らす町の様子が少し判明しました!プリンセスなのにバスに乗って移動するシーンもあり、乗客もプリンセスのことを特別視しているわけではなさそうです。うーん興味深い!サイエンスフェアでの展示内容が後半への伏線になっており、最後までワクワクしながら読みました。
#7 The Princess in Black and the Bathtime Battle
- YL2.5(主観)
- 語数:2,507語
あらすじ
ものすごい臭いが漂ってきた!Princess Magnoliaが慌ててお城を飛び出し牧草地へ向かうと、そこには臭いのせいで倒れ、緑色になってしまったヤギたちの姿がありました。一体何が起きているの!? Princess in Blackと仲間たちは臭いの原因を突き止めようとしますが――。
stinkyという単語がこんなにもたくさん登場する本はなかなか無いのでは(笑)。臭いの原因を突き止め対処しようと奮闘する様子がユーモラスかつ可愛らしく描かれ、今回も楽しく読めました。英語面では、同じ単語が本のあちこちに何度も登場するので頭に残りやすく、とてもよかったです。しかし、(また忘れた、また覚えていなかった…)と悔しい気持ちを抱えながら読んだため、ちょっと苦しい読書になりました。ということで、YL高めにしています。
#8 The Princess in Black and the Giant Problem
- YL2.2(主観)
- 語数:2,461語
あらすじ
雪が積もったある日、Princess in Blackと仲間たちが楽しく雪遊びをしていると、突然モンスターが現れました。巨人です!巨人は牧草地のヤギ小屋などを破壊すると、そのまま村の方へと歩き始めます。このままでは村が危ない!小さなプリンセスたちに巨人を止めることはできるのでしょうか!?
これまでのモンスターとは違い、巨人が登場!挿絵も迫力があり、小さなプリンセスがどうやったら巨人を止められるのか、ハラハラしながら読みました。新しいヒーローもたくさん登場し、みんなの変装っぷりが面白くも可愛くて、挿絵を見るだけでも楽しめました。7巻、8巻と少しずつ話に繋がりが出てきて、一話完結ではない続きもののシリーズという感じが増した気がします。
#9 The Princess in Black and the Mermaid Princess
- YL2.2(主観)
- 語数:2,353語
あらすじ
今日は船で遊ぶ日。Princess in Blackと仲間たち3人はロイヤルボートで海へと出発!人魚に会ってみたいとずっと願ってきたPrincess in Blackは、本当に人魚のPrincess Posyに出会えて大喜びです。ところが彼女はなんだか悲しそうな様子。聞けば、クラーケンランドへと続く裂け目が海底にできたというのです。このままではクラーケンがやって来てsea goatを食べてしまうかも!すると本当にクラーケンが現れて――。
sea goatって作者が考えた生き物かと思いきや、ギリシャ神話やローマ神話に登場するカプリコーンのことなんですね。上半身はヤギで下半身は魚、やぎ座のシンボルだとか。陸上にはgoatがいて、海中にはsea goatがいるという世界設定にちょっと笑いました。今回は海中でのバトルシーンもあり、水中なのでいつもと勝手が違いあたふたする様子がなかなかリアルで楽しく読めました。
#10 The Princess in Black and the Prince in Pink
- YL2.2(主観)
- 語数:2,192語
あらすじ
Princess Snapdragonのお城でフラワーフェスティバルが開催されることになり、Princess Magnoliaは舞踏会の準備を任されます。ところが一羽のエミューが乱入し、フェスティバルの会場も舞踏会の飾りもめちゃくちゃに壊されてしまいました。そこへ新たなヒーローPrince in Pinkが登場!彼の助けがあればもう大丈夫!…かと思いきや、エミューが仲間を引き連れ再度やって来て――。
王子様が初登場!全身ピンクの変装で決め台詞は”Flourish!”、しかも戦いではなくパーティーやお祝いのサポートが得意ということで、いかにも現代風の王子様です。時代ですねー!今回はバトルシーンも今までとは違い、アニメ化しても面白いのではという展開でした。
まだ読めていませんが、11巻のハードカバー版が2025年に発売されました。さらっと読めてかなり面白いこのシリーズ、大人から子どもまでどなたにもオススメです!

