アメリカで長年人気のアニメ「Scooby-Doo!」。大型犬Scooby-Dooと飼い主のShaggy、そして仲間たちが奇妙な事件を解決していく、とても愉快なホラーコメディーです。この記事では、アニメを元に出版されたリーダーズの内容を紹介します。
概要
まとめ
- YL0.4~1.2(主観)、語数約350~800語。フルカラー。
- Scholastic Hello readers Level1~2。
- アメリカのアニメ「Scooby-Doo!」を元にしたリーダーズ。ホラー系コメディーだが怖い要素は控えめで、コメディー色が強い。一話完結。
「Scooby-Doo!」は、1969年から現在までなんと50年以上もアメリカで放映され続けている大人気アニメ。ちょっと臆病で食べることが大好きな大型犬Scooby-Dooとその飼い主Shaggy、そして仲間たちが各地で起こる不思議な事件を解決していくという、一話完結型のお話です。ストーリーには怪奇現象など少しホラー要素が含まれますが、Scooby-DooとShaggyの愉快なコンビがすっとぼけた言動を繰り返すので、怖さよりもコメディー要素の方が上回る、とても楽しいシリーズです。
アニメを元にした絵本やリーダーズ、チャプターブックなど、たくさんの書籍も販売されています。今回紹介するリーダーズは、いずれも絵を見ているだけで楽しくなってしまうお話で、怖さはかなり控えめ。もしこのシリーズが好きなら、夢中になって読むうちに少しずつ英語レベルを上げていくことができます。ただ、出版されてから少し時間が経っているため、新品では入手しづらいかもしれません。もし気にならなければ古本も含めて探す方が見つかりやすいと思います。
あらすじと感想
ここからは実際に読んだ本のあらすじと感想をまとめて紹介します。
Level1(Picture Clue Book)
Picture Clue Bookは、文章の一部が絵になっている本です。ScoobyやShaggyなど登場人物の名前や簡単な単語(bear、card、windowなど)が文字ではなく絵に置き換えられています。まだ文章を読むのは難しくても、絵のところだけ子どもに言ってもらうことで、少しずつ読書に親しむことができます。
また巻末には絵とそれに対応する単語が両面に描かれたページ(切り取ると単語カードになります)がついており、フラッシュカードとして使ったり、親が言った単語のカードを子どもが取るなどの遊びを通して言葉を覚えていくこともできます。
#10 Vanishing Valentines
- YL0.4(主観)
今日はバレンタインデーだというのに、Scooby-Doと仲間たちはみんな悲しそう。なぜなら、バレンタインカードや花が誰にも届いていないからです。空っぽの郵便受けを見て、みんなは郵便屋さんに手紙はないかと聞きに行きます。ところが郵便屋さんも悲しそうな顔をしていました。なんと、手紙が入ったバッグをなくしてしまったというのです。バッグは一体どこへ!? Scoobyたちはさっそく手がかりを探しますが――。
日本とは違うバレンタインデーの様子がわかるお話です。ほんのりミステリー仕立てのストーリーですが、謎解き要素は薄め。手掛かりを追うScooby-Doの絵がとても可愛らしいお話でした。
#13 Treasure Hunt
- YL0.4(主観)
Scooby-Doと仲間たちは、公園でピクニックを満喫中。すると本を読んでいたVelmaが「この本に、公園に宝があるって書いてある!」と言い出します。宝探しには鼻がよくきくScoobyの助けが必要です。ところがScoobyは空腹すぎて、ハチミツを食べようと木にぶら下がったハチの巣をガブリ!いつの間にかみんなの前からいなくなってしまい――。Scoobyはどこへ? そしてお宝は見つかるのでしょうか!?
ひとつ上で紹介した”Vanishing Valentines”よりも出てくる単語は簡単(YL0.3ぐらい)ですが、少し長め(約450語)のためYL0.4にしました。ハチと格闘するScoobyの絵が可愛い&面白すぎて一気に読めます。「宝探し」と「トラブル続きのScooby」という2つの要素がうまく絡み合った爆笑ストーリーでした。
Level2
Level1では単語の一部が絵に置き換えられていましたが、Level2ではそうした要素は無くなり、よくある一般的なリーダーズになっています。
Howling on the Playground

- YL0.8
- 語数:717語
Scooby-Dooと仲間たちが新しい遊び場をつくっていると、隣家に住む高齢の女性が「うるさい!」と文句を言いにやって来ました。翌日、女性はまた現れましたが、今度は文句ではなく「この辺りには狼男がいる。夜じゅう吠えている声が聞こえた」と言い出します。そこでみんなはさっそく狼男を探しますが――。果たして狼男は見つかるのでしょうか?そして建設途中の遊び場はどうなってしまうのでしょう!?
お話の冒頭で主人公たちが結構本格的な公園を建設していてびっくりしました。シーソーやすべり台、砂場なども(他の人の手も借りつつ)自分たちで組み立てるとは――!
The Mixed-Up Museum
- YL1.2(主観)
- 語数:792語
自然史博物館にやって来たScooby-Dooと仲間たち。ところが到着が遅れてしまい、もうすぐ閉館時間になりそうです。なんとか目的の恐竜展示室を見学し、お腹が空いたScooby-DooとShaggyは博物館のカフェテリアへ。すると、突然電気が点滅し始め、展示されている生き物たちが動き出して――。
博物館に展示されている恐竜の骨や動物が動き出すなど、今回は少しホラー要素のあるお話でした。そんな中、いつも通りひたすら食べまくっているScooby-DooとShaggyの姿にホッとしつつ苦笑してしまいました。この2人(1人と1匹)は本当に食べることが好きですね!
Football Fright
- YL0.8(主観)
- 語数:678語
今日はCoolsville高校でフットボールの試合がある日。試合を見に来た大勢の観客たちの車で、駐車場も混雑しています。そんな中、お腹を空かせたScoobyとShaggyは一足先に車を降りて売店へ。ところが唸り声をあげる奇妙なエイリアンに遭遇してしまい、さあ大変!驚いて逃げ回りますが、逃げた先にもエイリアンがいて――。
タイトルがFootball FightではなくFrightなのはなぜだろう?と思いながら読みはじめました(読み終えて納得しました)。エイリアンが出てきますが怖い要素は無く、ScoobyとShaggyのコンビが織りなすいつも通りのコミカルなお話です。英語面では、絵を見て推測できる範囲ではあるものの、一部文法や単語が(このレベル帯としては)わかりにくいと感じる文章がありました。
シリーズは他にも多数出版されています。ちょっと入手しにくいですが、どこかで見かけたらぜひ読んでみてください。